こんにちは、【元先生】です。
公立高校の先生として10年働き、2025年春に民間企業に転職しました!
教員からの転職を考え始めると、

教員と民間企業の働き方ってどれくらい違うんだろう…?
と気になりませんか?
とはいえ、身近に民間企業で勤めている人がいない限り、民間企業の働き方の実態は見えてこないものです。
私自身、民間企業へ転職したことで、
- 残業の扱われ方
- 休日の過ごし方
- 労務管理の厳しさ
- 仕事の持ち帰り
など、あらゆる点で「働き方がまったく異なる世界」を体感しました。
今回は、教員と民間企業の働き方の違いを私の実体験ベースで紹介していきたいと思います。
この記事を読めば、
- 今の働き方にモヤモヤしている理由
- 教員の働き方のどこが具体的につらいのか
- 民間企業との違いを知り、将来のキャリアをどう判断するべきか
といったことが分かります。
私は教員として10年働き、学校の制度の内側も外側も知っています。

両者の働き方を比較したうえで、今後のキャリアをどのように選択していくべきか一緒に考えていきましょう。
前提:学校と民間企業では目的と成果の定義が異なる
学校と民間企業での働き方が大きく異なる理由は、両者の目的と成果の定義がそれぞれ異なるからです。
学校:教育という公共サービスを安定的に提供すること
民間企業:利益を生み、継続的に事業を存続・成長させること
学校といっても公立・私立でその目的は異なるし、民間企業でも業界や職種によってそれぞれ目的は異なりますが、概ね上記の整理で問題ないはずです。
そして、成果の定義も同様にそれぞれ異なります。
学校:子どもの成長・人格形成など数値化しにくい成果
民間企業:売上・利益・コスト削減など数値で測れる成果
こういった違いがあるため、教員と民間企業で働き方もそれぞれ変わってきてしまいます。

ここからは両者の働き方をそれぞれ見ていきましょう。
教員の働き方
まずは、私自身が教員として働いていた頃の実態を、4つのポイントに分けて振り返ります。
① 残業代は“基本的に”出ない
世間では「教員は残業代が出ない」と知られていますが、これは“基本的に”事実です。
教員の残業は法律(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法
)上、自主的なもの とみなされています。
調整額として給与に5%(※1)上乗せする
→ その代わり残業代は支払わない
※1 制度改正により令和8年は以前の4%から5%に変更、以降毎年1%ずつ引き上げられ、令和13年に10%になる予定
という仕組みです。
“基本的に”と書いたのは、各種手当はあるからです。
土日の部活動や行事の引率などで「特殊勤務手当」が出ることはありますが、微々たるものでした。
例えば、毎週土日ほとんど丸一日部活で勤務した月でも、手当として支給される金額は約30,000円程度でした。

「働いた分だけ手当が増える」という感覚はほとんどありませんでした。
② 人によっては土日の出勤はよくある
教員の土日出勤は「人によっては普通」です。
- 部活動の指導
- PTA活動
- 授業準備
など理由は様々ですが、私が部活動の顧問やPTA担当をしていた時期、「休みの日に学校に行ったら誰もいない」ということは基本的にありませんでした。
平日の業務が忙し過ぎて、土日に学校に来て授業準備をしている先生も一定数います。
若手の先生が土日に学校で授業準備をしているのを見て、教頭が「えらいですね」と言っていたときは、正直ゾッとしました。

本来、管理職が管理すべき働き方なのに…。
③ 持ち帰り仕事が発生してしまうことが多い

授業準備は家でやっています…。
という先生も比較的多かった印象があります。
「翌日の授業準備が終わっていないけど、急なトラブルへの対応や部活動の指導をしなければならない」場合などは、授業準備を家で行うことも珍しくありません。
また、子育て中の時短勤務の先生は、
- 保育園に子どもを迎えに行く
- 帰宅後家事・育児をする
- 子どもが寝た後に授業準備
というパターンの仕事の仕方をしている先生もいました。
私も初任校で勤務している時は、平日の放課後は部活で忙しく、退勤後夜にカフェで授業準備をするか、土日の午前中に職員室で作業するのが当たり前でした。
④ 労務管理は徹底されていない
①で述べた通り残業代は基本的に発生しないため、私が勤めていた2025年までは勤務時間の記録はそこまで徹底されていませんでした。
パソコンのログインログアウトで記録がとられる「勤務時間管理システム」なるものはあったものの、
- 45時間を超えてもシステム上でアラート(赤色の表示)が出るだけ
- 80時間を超えても管理職に「気を付けるように」注意されるだけ
- 実質的に労働時間は自己管理せざるを得ない
というのが現実でした。
関連記事で私自身の教員10年目の残業時間について紹介していますが、月の残業時間が80時間に迫っていても、特に何も指摘されませんでした。

中には「今月は残業100時間超えた!」と言っている先生も…。
民間企業の働き方
教員として10年働いた後、私は民間企業に転職し、あらゆる面で学校とは真逆の働き方に衝撃を受けました。
民間企業での勤務経験は1社しかないため、「今勤めている会社の実態」について紹介します。
① 残業代は1分単位で出る
給与明細の金額が毎月同じだった教員時代とは違い、私の勤めている会社では残業代が1分単位でつきます。
忙しい月と、落ち着いた月で手取りが4~5万円ほど変わることもあり、「働いた分だけ給与に反映される」という感覚を初めて知りました。

良さでもあり、忙しくない時期は給与が「少なく感じてしまう」要因にもなり得ますね。
ただし、みなし労働制や固定残業制を導入している企業も多くあります。
例えば「固定残業月30時間」を設定している会社では、毎月30時間分の固定残業代が支払われる代わりに、30時間の残業を超えない限り追加の残業代は支払われません。
残業に関しては会社の制度に依存するものの、「残業代が支払われない」ということは基本的にありません。
② 休日は基本的にカレンダー通り
転職後、土日の勤務は片手で数えられるほどです。
上期の社員総会が土曜日に実施されましたが、その代わりに振替休日があり、休みはしっかり保証されています。
2025年度はそれ以外に2回土日祝日の勤務があったため、1年間での土日祝日の出勤日は3日間でした。
仮に休日に勤務しようと思っても、セキュリティの関係上オフィスに入れないため、そもそも休日出勤ができません。
教員時代のように、「休みの日に学校へ行くのが当たり前」という世界観とは180度違いました。

プライベートの時間はかなり増えました!
③ 持ち帰り仕事はそもそもできない
今勤めている会社では、扱うデータに個人情報が多いこともあり、業務に関連する資料を自宅に持ち帰ること自体禁止されています。
在宅勤務が可能なため、オフィスのPCの電源を付けていれば自宅からのリモート接続は可能ですが、社内環境にアクセスするとログが残り、休日出勤の通知が上長に届く仕組みになっています。
「平日に仕事が終わらないから休日に働く」「やむを得ず深夜に仕事を続ける」ということが起こらないようになっているわけです。

昔はよく家に教科書を持って帰ってたなあ…。
④ 労務管理が徹底されている
私が勤めている会社では、
- 毎日出退勤時に勤怠管理システム上で打刻
- 毎週「月の見込み残業時間」を上長に報告
- 残業が45時間を超えないように調整
- 残業は当日事前申請が必要
というルールがあります。
システム上で打刻した時間を元に残業時間が算出されるため、①で説明した通り1分単位で残業代が支払われます。
また、毎週「月の見込み残業時間」を上長に報告せねばならず、ある程度自分の業務スケジュールを把握・管理しなければなりません。
月の残業時間が45時間を超えてしまいそうな場合は事前に上長に相談・業務の調整をしなければならない仕組みになっています。

教員時代とのあまりの違いに、最初は驚きました。
働き方の違いを知ったうえで、「何を大事にして働きたいか」を考える
教員の世界しか知らないと、今の働き方を「こんなものだ」と思ってしまいがちです。
民間企業に転職して分かったのは、学校の働き方は、一般的な民間企業の働き方とは大きく異なるという事実でした。
しかし、両者の働き方の違いについては「どちらが良い・悪い」ということではなく、冒頭で述べた通り「組織として目的と成果の定義の違い」によって生まれるものです。
教員の働き方が向いている人もいれば、民間企業の働き方が向いている人もいます。
自分がどちらに向いているかは、「自分が何を大事にして働きたいか」を把握しないと分からないと思います。
もし今あなたが、

「この働き方を続けられるか不安」
「土日も出勤し続けるのがしんどい」
「労務管理が機能していないことに疑問を感じる」
「“自主的”な残業に疲れ切っている」
と考えているなら転職も選択肢の一つになってきます。
まとめ:働き方の違いだけでなく、キャリアの選択は総合的に判断する
この記事では、教員と民間企業の働き方を比較しました。
| 学校の特徴 | 民間企業の特徴 |
|---|---|
| 残業代が出ない | 残業代は1分単位 |
| 土日出勤はよくある | 土日祝日は休みが基本 |
| 持ち帰り仕事が当たり前 | 持ち帰りは原則禁止 |
| 労務管理はゆるめ | 労務管理が徹底 |
「どちらが良い・悪い」ではなく、「自分は何を大事にして働きたいか」を言語化し、どちらが自分に向いているかを判断しましょう。
いまの自分の「モヤモヤ」を言語化できていない意場合は、まずは自己分析をしてみることをおすすめします。
関連記事で自己分析のためのおすすめの書籍を紹介しています。
自己分析をしたうえで、

やっぱり教員の働き方は自分には合わない
と思えば、それはキャリアチェンジを検討するタイミングなのかもしれません。
まずは今回紹介したように、「残業代」「土日出勤」「労務管理」等の働き方の観点から民間企業について調べてみるとよいと思います。
おすすめの転職サイトについては関連記事で紹介しているので、まずは無料で登録し民間企業の情報を集めてみてください。
ただし、実際に転職を検討する場合、今回紹介した「働き方」だけでなく、「収入」「福利厚生」等の条件面を含め総合的に判断する必要があります。
教員は世間一般的には「待遇面」でも「福利厚生面」でもかなり恵まれています。
転職してから、

こんなはずじゃなかった…。
と後悔しないように、様々な観点から教員と民間企業の比較をし、後悔のないキャリアの選択をしてください。









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